Web制作を依頼する時に知っておくべき3つのこと

プロに頼めば全部お任せできて安心?! ところが、ホームページの依頼ではトラブルが生じることも少なくありません。依頼して作ったホームページのできあがりに満足していない人が感じる不満。それは、

「プロに依頼したのに、自分の思った通りのサイトにできなかった」

ということです。

その結果、予算がかさんだり、最悪の場合は再リニューアルする場合も。発注時のトラブルを避けるために、発注側が気をつけておくべきことをご紹介します。

480330259

予算内でできることとできないことを事前確認

サイトの発注者は、予算内でどんなサイトが実現可能なのか、希望や疑問を最初のミーティングで思い切りぶつけましょう。大雑把な話をするのは、見積もり決定前にするのが最適です。

一般的な企業サイトやショップのホームページであれば、サイト構造は共通点が多くあります。会社概要や企業理念、ニュース、製品情報などです。コンテンツが異常に豊富である場合をのぞき、まったく新規に作るサイトであっても、サイトの構造自体でWeb制作業者と問題になることはあまりないでしょう。それでも、あとで抜けていた!追加のページを!となると、サイトの構造もいじらなければなりません。あとでグローバルメニューを追加する、サイト構造を変更する、などはデザインや制作作業に影響をきたす場合あり。

サイト発注者の対策としては、必要なページの依頼がそろっているか、リストに書き出して確認しましょう。チェックの際は、競合サイトも参考になります。

デザインはあとで直すほど難しくなる

一方で、もっと複雑な問題に発展しがちなのがデザインそのものです。デザインは言葉でうまく表しにくいためです。最初はお任せでと言っておきながらも、でき上がってきたものに何か足りないと感じてしまうことも。はたまた、自分は気に入っているのに、社長やオーナーからダメ出しになることも起こります。でも、「デザインをちょっと変える」ということが、ほんのちょっとであることはほとんどなく、制作面では多大な修正になります。

最近は、写真がスライドしたり、画像がカーソルに合わせて動くなど、「言葉で表現できない使い心地」がデザインに実装されることも増えました。この場合プログラムを使用することもあるので、費用が膨らむ心配も。

それらを回避するには、サイト制作前にデザインチェックする手順を設けて、互いにズレがないか確認しておくことです。発注者は、参考サイトをいくつもブックマークして、打ち合わせで実際に作りたいものを見せましょう。それにより制作者が必要な作業量やコストを確認することができるからです。参考サイトは、なぜそれを選んだか、どこをマネしたいかなどまとめておきましょう。要望は具体的に伝えられるように、手書きやパワーポイントなどで作成した目で確認できる資料を用意します。言葉だけに頼るのは危険です。

また、主観によって異なる「テイスト」や「センス」をお互いに過信しすぎないのも大切なことです。サイトの目的にあったデザインかどうか、ターゲットに合致しているデザインかどうかということと、デザインの好みなどの主観は別問題です。良いデザイナーであればあるほど意図をもってデザインを行いますから、細かい点まで「自分の好み」を押しつけるのは「間違い」になります。

自分でやる作業は何か?

忘れてはいけないのは、「なにが予算に含まれて」いるかと同時に「なにを自分がしなければならないか」です。たとえば、キャッチフレーズの制作も依頼したければ、最初にそれを確認しなければなりません。

同じように、商品データや写真素材の準備の有無(自分で用意するのか否か)、取材をしてもらえるかなど確認しておきましょう。

なお、画像を事前準備するときは、「画像のサイズや解像度」、「圧縮品質や保存形式」なども、一度確認しましょう。使えると思っていた素材がクオリティ面で使えなくてやり直しに!といったトラブルが避けられます。

担当者の説明だけではわからないときは、詳しい理解が得られるサイトや参考書などを紹介してもらってもいいでしょう。

予算内で何回まで修正・追加ができるか

Webページの修正作業は、数分で直せるものから1週間以上もかかってしまうものまで、内容によって手間が大きく異なります。プログラミングなどは、ほとんどやり直しになってしまうケースもあります。

修正を依頼するには、かかる日付もさることながら、修正のたびに追加費用が発生するかも確認しておきたいところです。たとえば「クライアントのチェックは2校まで」ならば、1度目の修正のあとは、前の修正が反映されているかどうかを確認するだけになります。2校目で正反対の修正や新規の修正を加えると、その確認のために3校が発生するからです。校正の手順などは各社によって違いますので、確認の回数や公開後の修正の可否なども聞いて、交渉をつめておきましょう。

これだけわかっていれば、修正をお願いする際の心構えもできます。

打ち合わせ時チェックリスト

  • Webサイトの制作でモメないためには、依頼時の準備と確認が重要
  • 作りたいページのヌケがないか、競合サイトなどもチェックして確認する
  • デザイン面の希望は、なるべく具体的なビジュアルで明確に伝える
  • 予算内に含まれる作業、含まれていない作業を確認する
  • 予算内に含まれる修正回数と修正範囲も事前にチェックしよう

自社で運用できるCMSを選ぶのもひとつ

ホームページは完成したら終わりではなくむしろスタート。そこからどう情報を更新していき、試行錯誤できるかで成果が大きく変わっていきます。完成してからのことを考えると、社内でもムリなく更新できるCMSを選んで制作してもらうことが実は大事です。

Web担当者なら知っておきたい、企業サイトにおけるCMS選びのコツや必要条件をまとめました。
企業サイトに必要な制作ツールの条件を読む

  • POINT

  • 予算内でできることを細かく事前確認しておく
  • デザインはあとから「ちょっと直す」のは難しいことが多いので要望は初期段階でまとめる
  • 予算内で何回まで修正できるか確認。2校までと言われたら、修正を2回依頼できる意味ではない

あわせて読みたい